NO.74 男性・相談内容:特別縁故者財産分与請求 ⇒ 特別縁故者が分与請求する前提に相続調査により相続人が発覚したが相続分の譲渡を受けた事案

男性

相談内容:特別縁故者財産分与請求

・事情

 Aさんは身寄りが無く唯一の親族(と確信していた)母が死亡後従兄弟のXさんに食事の世話や身の回りの世話を頼って生活していました。Aさんが息を引き取った後はXさんが葬儀をおこない。インフラの解約賃貸物件の明渡など死後事務を行いました。Xさんは法定相続人でないためAが残した預金600万円について特別縁故者の財産分与を受けようと弊事務所にご相談に来られました。

・経過と結論

 さっそく弊事務所でAさんの相続人調査をしたところ、なんとYさんという異父兄弟がいることが判明しました。このためAさんには唯一の相続人が存在することになったので特別縁故者の財産分与申立ては断念せざるを得ませんでした。
そうはいってもAさん自身認識していなかった相続人はAさんのことを認識してもおらず、全くAさんの世話をすることもむろんありませんでした。逆に、Aさんの世話を死亡後もしてきたXさんにいくらか分与すべきだと弁護士は考えました。
そこで、弁護士がYさんと会って、Aさんのこれまでの人生、Xさんの献身的な世話どりにより人に迷惑をかけることなく生涯をおえたことを伝えると逆にYさんは相続を辞退されました。もっともYさんは法的に相続財産を取得する権利があるので結局、2/3をXさんに相続分の譲渡をするということで納得されました。

・今回の解決事例のポイント

 本来は相続人Yさんが存在していることが分かった段階でXさんはAさんの相続に関して何の権利もないことになります。しかし、相続人でなくても相続人に寄与してきたもの(典型的には長男の嫁)に一切分与しないのは不均衡ですし、被相続人の意思に叶っているともおもえません。
 相続人にとっても棚ぼたが公平に反すると考える人は多いはずです。今回は相続人の方はご自身でよくご理解頂いたと感謝しております。
 この度、民法改正により2020年4月1日以降に発生した相続については相続人以外にも特別寄与制度が新設されました。これにより同日以降発生する相続については立法的解決が図られました。

 

※特別縁故者に対する相続財産の分与とは
相続人の存否が不明の場合に家庭裁判所により選任された相続財産管理人が被相続人(亡くなった方)の債務を支払うなどして清算を行った後,家庭裁判所の相続人を捜索するための公告で定められた期間内に相続人である権利を主張する者がなかった場合,家庭裁判所は,相当と認めるときは,被相続人と特別の縁故のあった者の請求によって,その者に,清算後残った相続財産の全部又は一部を与えること

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黒田 充宏

大阪府大阪市生まれ。総合ゼネコン勤務後、司法書士合格後 司法書士事務所勤務を経て、司法試験合格。東大阪と奈良に拠点を構え、地域密着型で相続案件のサポートにあたっている。相続案件の解決指針として、人間関係に配慮し、被相続人の意思を尊重することをモットーとしている。
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