第24.死亡退職金

1.問題になる場合

 死亡退職金は、公務員や私企業の従業員が在職中に死亡した場合に、法律または私企業の退職金規定などの支給規定に基づき、遺族に給付されるものです。そして、その法的性質は、遺族の生活保障を目的とするもの、賃金の後払いとするものなどがあります。

 

 裁判例においては、死亡退職金の性質から遺産性を否定し、受給権者である遺族が固有の権利として取得するとされています。

 

2.対応方法

 死亡退職金は、相続財産ではないことから遺産分割の対象とはならないため、これを争点として取り上げることはできません。

 

 ただし、死亡退職金が特別受益に該当するか否かについては、裁判例において肯定例と否定例とに分かれています。もっとも、否定説が相当と考えられます。

 

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