相続問題の特徴、当事務所の解決指針

相続問題の特徴

 これまで多数の相続に関する事件を解決して参りましたが相続事件固有の特徴があります。弊事務所では相続問題の特徴を踏まえて日々対応しております。

(1)積年の怨恨を晴らす舞台になりやすい

 相続人は子供が複数であれば兄弟、被相続人が婚姻していれば配偶者、これらがいなければ両親、兄弟姉妹となります。いずれの当事者もほぼ人生を共にした人間関係が前提となります。良好な関係であれば良いのですが、そうでない場合は積年の人間関係が前提となった争いが繰り広げられます。そこには経済的合理性などという言葉は出てきません。二言目には「金の問題じゃない」という言葉が発せられ当事者ではどうにもならないことの方が多いです。

(2)主張が数十年前に遡る

 上記のような積年の人間関係が背景にあるので、やれ「俺は大学に行かせてもらってない」「姉はハワイで結婚式を挙げた」「兄は家を建てるときに頭金を親父に支払ってもらっていた」など20年30年前の事実を主張されることがままあります。
 事実の痕跡は必ず風化します。考えてください5年前の出来事を明確に記憶していますか、20年前の契約書が残っていますか?
 裁判上立証が困難な(しかし、出来事自体は当事者は忘れない忘れられない)事実に関する主張の応酬がされがちなのが相続問題の特徴です。

(3)遺産はたなぼたである。

 遺産は相続人の努力による成果ではなく、相続人が被相続人の資産を対価関係なく取得します。相続税を生前贈与で潜脱するのを防止するために贈与税が制定されたように両者は対価なく財産を取得できる原因として共通しています。
 これをどう捉えるのかは当事者によって変わります。配偶者であれば妻の内助の功としての性質を踏まえてより多額の遺産を求める当事者もいますし、たなぼたとして相続分より低額となってもよいという当事者もいます。得てして遺産が少ないほど揉めるような気がするのは気のせいでしょうか

(4)遺産評価が難しい 

 遺産として単に土地がある、株がある、壺があるといっても金銭に換算するのは簡単ではありません。不動産の評価で折り合いがつかず10坪ほどの土地にもかかわらず50万円ほど掛けて不動産鑑定士の鑑定をしたこともあります。株にしても流動性が高い故にどの時点の評価で合意するのかなど争いになることもあります。
 特に動産、美術品である壺や絵画などは流通性も低く評価が難しいのが特徴ですましてや形見にもらった掛け軸など主観的評価が問題になる遺産はプライスレスです。遺産分割対象の評価はかくも難しく意外な争点になることがあります。

(5)法的主張が多岐に渡ることが多く、法律家が依頼者の所望を咀嚼する必要がある。

 相続に関する主張は広汎です。相続当事者は生の不公平感や不合理感を明確に記憶しています。あのときお姉ちゃんだけハワイで挙式した~特別受益の問題、長男の俺がお父さんの事業に尽くしたからお父さんは財産を残せた~寄与分の問題、次男の孫だけおじいちゃんに学費を出してもらってた~特別受益の応用問題、遺産の大半が親父の愛人に渡っている~遺留分の問題、親父の経営していた会社生え抜きの社員が番頭でがんばってるけど家族は誰も参画していない~事業承継の問題、長男が葬儀費用をだした! 死んだ親父の保険料は俺が払っていた! 生前に介護していた長女が親父の通帳からお金を引き出している! などなど様々な言い分がありこれをちゃんと咀嚼できる法律家でないと相続問題を解決することは出来ません。

相続問題を解決する指針

(1)被相続人の意思の尊重

 上記のとおり遺産は相続人がつくったのではなく被相続人が形成した財産です。私たちは相続案件を解決するに当たり被相続人の意思を探求・尊重します。たとえば、遺言の文言でいえば、どうして最後にこのような条項を入れたのか被相続人の意思探求以外に解決の糸口はありません。また、被相続人の生前贈与についてなぜこの人に多額の財産を贈与したのか被相続人の意思を探求することで持ち戻し免除の意思があったのか無かったのか解釈する指針となります。

(2)実質的公平を追求します。

 相続法には例えば配偶者の扶養の糧となるなど公平の観念が背後にあります。被相続人の意思に配慮した上で相続関係者の公平を求めることが妥当な解決になると考えます。

(3)相続関係者の人間関係に配慮する。

 相続には積年の人間関係が背景となることを述べましたが、相続問題が解決した後にも人間関係(親族関係)が継続することが通常です。相続が争族となったことで円満な関係を破壊することがないように可能な限り配慮します。

0120-115-456 受付時間 平日9:00〜19:00 土曜日相談実施

メールでのご予約も受付中です

相続無料相談会

第二・第三土曜日に開催中! 場所:東大阪法律事務所/奈良法律事務所

詳しくはこちら